幹細胞技術で逆転された日本

大きな可能性を持つ幹細胞技術、日本でも研究成果が上がっていたと思いきや・・・既に周回遅れらしい。

向こうだとNIHみたいに金と権限と経験とノウハウを持ったでかい組織があるが、日本にはそれがない。
文科省厚労省の中にどれだけPh.Dがいるかと考えたら仕方がないが。
つかポスドク余ってんだからそういう部分で活用すりゃいいのに。

研究支援体制も向こうの方が上だろう。
というか2008年度山中先生はどれだけ研究室に居られたんだろう?
あっちこっち講演やiPS細胞の研究ネットワーク作りで借り出され、メディアの取材に引っ張りまわされ、ろくに研究に打ち込めなかったのではと危惧しているのだが。

研究者の数も元々向こうのほうが多いのに加え、あちらの研究者は厳しい倫理基準で縛られ、足踏みを強いられていたというのも大きいと思う。
倫理面のハードルを越えるブレークスルーを今か今かと首を長くしていた向こうの連中が、iPS細胞の到来と共に鬱憤を晴らすかのように猛然とスタートを切った。
言葉を変えれば、あちらの研究者の多くに、そして幹細胞研究の進展を待ち望む社会の側にも、iPS細胞を受け入れる準備が万端整っていた。
だからこそたったの2年でこれだけ差が出たのだろう。

酷使様は騒ぐならこういうの騒がないとダメなんじゃね?
何が日本の底力か、って感じだなぁ。勿体無い。