まだまだ根強いゲーム脳
これ見てください。
Aを選んだ時の表示、酷いったらありゃしませんね。露骨に不快感を感じさせようとする作り方、ホラー系サイトの手法で何を啓蒙するつもりなんだっつの。
学校のHPがこんな印象操作をかますこと自体に疑問を感じるんですが、ゲーム脳は相変わらず大人気のようで。
教育関係者は時間を奪うゲームが大っ嫌いなんでしょうね。時間を忘れて熱中するイメージがあって。面白いって罪だなぁ。それに教育的なゲームっていうのもあまり想像できませんし。
でもゲームは仮想体験を提供することができるし、対人戦メインのものは人と駆け引きする分また違った面白さがあるし、必ずしも時間の浪費では無いんじゃないかと思うんだけどなぁ。ネットゲームに限らずゲームを共通体験とすることでコミュケーション促進という側面もあるし。
さすがにゲームを出してる「脳トレ」の人はゲーム脳を否定してくれてるそうです。
Nintendo DSの「もっと脳を鍛える大人のDSトレーニング」を監修したことで有名な川島隆太教授の講演を聞く機会があった.東北大学で開催された化学工学会秋季大会の特別講演でのことだ.川島教授は東北大学加齢医学研究所に所属され,脳の基礎研究および研究成果の社会還元に取り組んでおられる.
講演後,随分昔に世間を騒がせた「ゲーム脳」について,一体あれは何だったのかと質問した.答えは「全くの嘘」というものだ.ゲーム脳は,マイナスイオン効果と並んでニセ科学の代表例とされているが,脳科学の権威に全くの嘘と断定していただき,スッキリした.
ということでスッパリいったのは気持ち良いが、その前のこれは・・・
今回の講演では,研究成果を社会に還元する活動として実施されている学習療法についての話があった.開発された教材を用いることにより,重度のアルツハイマー型認知症が治り,日常生活に全く支障がないレベルにまで回復したという事例が多数報告されているという.これは凄い成果であり,その成果に驚かされるのだが,さらに驚くべきことは,政治家も官僚も,この学習治療の普及に全く協力しようとしないことである.理由は単純で,安い教材を利用するだけの治療方法であるため,お金がかからない(搾取できない)からだ.日本の行政・立法の低俗ぶりには呆れる他ない.そのような状況のため,草の根活動に力を入れられているとのことだ.
こっちはこっちでなんか陰謀論?って感じでゲンナリ。本当にアルツハイマー治ったんならすごいけど、儲からないからなんて理由つけて反発するのはなんだか丸山ワクチンの話みたいだ。*1
さて一通り腹が立ったり呆れたところでこちら。
面白い上にとても詳しく的確な内容。いや的確だからこそ鋭いツッコミが笑える。これさえ読めばもう十分。これ読んでもゲーム脳を信じるヤツは理性が溶けてる。
それにしてもこんな本があるんだなぁ。
- 作者: 坂元章
- 出版社/メーカー: メタモル出版
- 発売日: 2004/11
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テレビゲーム教育論―ママ!ジャマしないでよ勉強してるんだから
- 作者: マーク・プレンスキー,藤本徹
- 出版社/メーカー: 東京電機大学出版局
- 発売日: 2007/07/01
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