タミフルとインフルエンザあれこれ

タミフルはこんな薬

細胞外に放出された時点でインフルエンザウイルスの粒子はすでに完成されているが、むしろ完成されているが故に、そのままでは他の細胞に感染することが出来ない。ウイルスが感染した宿主細胞の表面にも、ウイルスレセプターとなる糖鎖が多く出現しているため、そのままの状態では放出されたウイルスは直ちに元の細胞表面に結合してしまい、他の細胞に感染を広げることが出来ないからだ。

そこで感染した細胞からウイルス粒子を遊離させるために働くのがノイラミニダーゼである。ノイラミニダーゼは細胞表面の糖鎖をシアル酸残基の部分で切断する活性を持つ酵素であり、この働きによって新たに作られたウイルス粒子が感染した細胞から遊離する。

このため、ノイラミニダーゼを阻害することは、インフルエンザの治療に有効であると考えられており、これを標的にした抗インフルエンザ薬が開発され臨床応用されている。2005年現在、ザナミビルとオセルタミビルの二種類が実用化されている。ただしノイラミニダーゼもまた変異するため、これらの薬剤に対する耐性を獲得したウイルスが出現し始めている。特に小児の場合、耐性ウイルスが発生しやすく、オセルタミビルを治療薬として投与した患児の30%近くに、オセルタミビル耐性ウイルスが発生しているという報告もある。

科学ニュースあらかるとよりインフルエンザとタミフルに関する知識

タミフルの使い方は間違っている?

ウイルスに対応できるのは、「人間の身体の免疫システム」だけなのですが、いかに優秀な免疫システムでも、新しい病原体について学習し、それに対応する為には時間が必用です。そして、免疫システムに病原体に対応する為の学習の時間的な余裕を与えているのが、ウイルスの増殖を阻害する「タミフル」などの薬物なのです。

現時点ではまだ新型の「人間に感染するインフルエンザ」は登場していないため、日本で感染すると健康への危険性が大きい病気に対して義務化されている「ワクチン接種」、という手段は使えません。通常用いられているインフルエンザ・ワクチンの製造には、元になるウイルスが必用なのです。ですから今の現時点では、ウイルスの増殖を阻害する機能しかもたない、ごく限られた薬物でしか「新型インフルエンザ」には対抗できないという事になります。

ですから、慢性疾患等の症状が無い「免疫システムがしっかりしている」大人には、タミフルの投与を行わず(結果は、一日程度熱が高い事を我慢する事になります)、まもなく出現する事が予想され得る「死ぬかもしれない病気の時の為にそれを備蓄する」、という事をきちんと説明するのが正しい対応のように思えます。 … まさか、資金が無いとか? … 日本でそれを言ったら備蓄に対応できる国なんてないですよね。

既に確認されているウィルスであればワクチン接種という対策が取れるのでそちらの方が確実。タミフルは未知のウィルスにも効果があると思われるので将来の備えを考えるなら濫用すべきでない。

また、免疫システムが未発達な子供の場合、ウイルスを制圧するための時間が長くかかるため、薬剤耐性を持つウイルスが出来やすいと書きましたが、「新型インフルエンザ」が登場した際に、ウイルスの増殖能力が高い場合には、健康な大人の免疫システムであってもウイルスを制圧する為には、より長い時間が必用になる可能性があります。(まあ、今後ウイルスにどのような変異が起き、どのような状況で人間に感染するタイプが出現するかにもよるそうですが) その為一部では、「タミフル」の短期投与による「耐性獲得型新型ウイルス」の出現も懸念されています。増殖力が高く、増殖抑制のための薬物が効果を発揮しないウイルス、というのは絶望的に危険です。

使い方を誤れば手の付け様が無い脅威の出現に。

ワクチンに対する理解と量の確保が必要

WHOは毎年流行しそうなインフルエンザを予測し、各国の担当部署にそれを伝え、それに基づいてワクチンが生産されています。過去10年間ではずれた事が1度有ります。また、流行する型は、同時に一つとは限りませんので、ワクチンが対象としていない、少数派のウイルスに感染することもあり得ます。病原菌が原因で起こるかぜについては、当然ワクチンは効きません。WHOではインフルエンザのワクチン接種を推奨していますが、現状の日本の接種率は全人口の一桁を少し上回った位で、先進国中最低です。

仕事を休めない人はあらかじめワクチン接種を受ける、という知識さえも持っていないというのでは、困りものです。当然ですが、先進国の共通の常識は、「感染してからのタミフル」では無く、「感染を防ぐ為のワクチン接種」です。

現在のワクチン接種による死亡数は、1000万人以上の年間接種者数に対して、高齢者の中に数例有るだけです。それも、ワクチンによる影響かどうか疑問があるものを含めての数字だそうです。それに対して、インフルエンザ脳症で死亡する子どもは、一年に100人を超えています。取るべき行動は、当たり前に判断できると思います。(免疫系の弱い幼児を感染から守るためには、周りの大人がワクチン接種を受けて、感染を予防することが必要なのです)

ワクチン接種による感染予防が子供を感染から保護することに繋がる。しかし日本の接種率は非常に低い。

タミフルを飲む、というのは「激烈な症状を引き起こす病気」に感染した後で、対処の為にとられる行動ですが、実際には健康な人ならタミフルを服用する必用性は有りません。(海外では健康な人には処方されません) タミフルの副作用を懸念するのならば、あらかじめワクチン接種を受けさせることが、安心の為の一番の投資になると思います。

実は、世界的な流行が起きる前に、人間の身体の中に有効な「抗体」を作り出せるワクチンが、多人数に接種できるだけの量確保できるかどうか、というのが一番大事な部分で、ウイルスの増殖を抑える「タミフル」の備蓄は二次的なものでしかないのです。免疫が獲得されていない状態では、病気に対する安全性は保証されません。

あくまで増殖を抑えるだけのタミフルでは安全を保証できない。ワクチンの量が確保できるかどうかがより重要。

大人の場合にはワクチン接種を受けた後にインフルエンザを発症する事はまずありません。けれども、子供の場合には免疫系の発達が未熟ですので、他の病気と同様に病気により弱く、ワクチンを接種しても病気を発症してしまうことがあるのだそうです。さらに、現在のインフルエンザ・ワクチンが、まだ麻疹やポリオのワクチンのように、「一度接種すればその後の一生病気から守られる」、というようなものになっていない為に、毎年接種を受ける必要がある事も、「ワクチンは効かない」という誤解を与えているようです。

ワクチンの効果は免疫力そのものに左右される。免疫を獲得していても免疫力が弱いと発症してしまうことがある為、子供に効果が無いと誤解されている。

日本によるタミフルの急速な普及

インフルエンザ感染で病院に通院する、という日本独特の習慣(ウイルス感染の治療に有効なのは身体の作り出す抗体のみなので、本質的には感染後に病院に行く事は無意味です。病院に行くのは予防接種の為、というのが対応として正しいでしょう)が存在している為に生じているメリットも有ります。普通の病院・医院にも「インフルエンザ」の迅速判定キットと「タミフル」が置いてあることが多いのです。患者さん達を診察する医師達が、診断キットの使用法に熟達しているというのは、新型インフルエンザの流行時にも、非常に心強い事だと思います。

後の方でロシュ社の生産増強の話もでていますね。

ロシュ社は、鳥インフルエンザの治療に効果が高い抗インフルエンザ薬「タミフル」の自社生産能力を、06年末までに年産3億錠に増強すると発表しました。2004年の生産能力は3000万錠だったそうです。

こんなのもありました。
科学技術 Wiki - タミフル

[fukaHosp] 現在の世界のワクチン製造能力では、4億5千万人分のワクチンしか間に合わないとのことで
[fukaHosp] これでは全く間に合わない。
[fukaHosp] なので、保険政策によってワクチン製造能力を大幅に引き上げることを勧告しております。
[fukaHosp] 現状より早くワクチンを作るためには、戦略的軍事兵器研究に匹敵するほどの国家プロジェクトでてこ入れされた研究活動が必要で通常の努力では全く足りない。
[fukaHosp] Outbreakが起こってから対策をはじめても遅い、ということですなぁ。
[fukaHosp] 経済的困窮下にある国家ではワクチン投与による人種差別・階級差別などが起こってくるのではないかという話もあがっております。
[fukaHosp] 世界のタミフル消費量の3/4が日本で消費。
[fukaHosp] で、各国が備蓄しておけるように日本を見習ってどんどんタミフル使って生産余剰能力を上げておけっ という話になってます。
[fukaHosp] 抗ウィルス薬を製薬会社にとってうまみのある市場にしておかなければ、抗ウィルス薬の開発も生産も進まないし
[fukaHosp] ある程度以上使わないと医師も処方経験がないのでいざというときに使えないから〜という話に。
[fukaHosp] タミフルの国際的備蓄制度をWHO主導で設置して、Outbreak起こりかけた国に集中投与するべきと唱える人もいるとか。

http://sci-tech.cre.jp/irc/2005/07/20050711.html#150000

日本の大量使用は悪いことばかりでもないようです。しかし日本だけでは意味が薄い。

サイトカイン・ストーム

ウイルスは、37度ぐらいで最も増殖が活発になり、39度ではほとんど増殖できない状態になります。インフルエンザの感染時の発熱は、ウイルスを増殖させない為に身体が作り出している一種の防御反応だとも言えるそうです。その為、ウイルスの増殖を抑え込むための防御作用である発熱を「解熱剤」によって人為的に下げるとウイルスは増加するため、特に「免疫システム」が弱い幼児・小児の場合には、安易な親の判断によって解熱剤を与える事が危険をもたらすそうです。

安易な解熱剤の使用は免疫システムを妨害してしまうわけですね。

新型ウイルスへの変異が懸念されている「H5N1」型の鳥インフルエンザ・ウイルスは、現在人間で流行している「喉や気道でのみ増殖する」インフルエンザ・ウイルスとは異なり、「全身で増殖する」ウイルスである為、それが人間感染型に変異した場合には、危険性が非常に高いものになると見られています。

人間の身体の「免疫システム」は、増殖能力の高いウイルスに対応するのにも、通常のウイルスと同じだけの時間が必用です。その場合有効な「抗体」が作り出された時点では、通常のインフルエンザの数千倍の量のウイルスに対応する事が必用になるかもしれません。それは、サイトカイン・ストームの発生を懸念させます。

増殖能力の高いH5N1型が人間に感染可能なものへ変異した場合、通常のインフルエンザとは比較にならない危険性がある。

ベトナムで死亡した患者から分離された「鳥インフルエンザ・ウイルス」が、「タミフル」に対する耐性を持っていた事が判明しています。タミフルは増殖を抑えるための薬ですが、それが効かなかった為ウイルスの増殖が止められず、患者の身体の免疫システムが大量のウイルスに対応できずに、死亡したと考えられています。(参考記事:鳥インフルエンザ・ウイルスが「Tamiflu(タミフル)」に耐性への耐性を獲得したようだ

鳥インフルエンザに感染した患者達の肺などの組織を調査したところ、免疫細胞が分泌する「サイトカイン」と呼ばれる物質の量が通常のインフルエンザに比べて異常に多いことが判明しています。これは免疫システムに「サイトカイン・ストーム」と呼ばれる暴走現象が起きたことを示唆する物だそうですが、それによって体内の臓器がうまく働かなくなる事があるそうです。

身体の免疫システムが、入りこんだ病原体に上手く対応できない場合には、「サイトカイン・ストーム」という免疫システムの暴走が起きる危険性が指摘されています。それは大量のウイルスに対抗するために、膨大なサイトカインが分泌されてしまう状態です。そしてそれが起きた場合には、臓器の機能が正常に保てなくなり死亡すると考えられています。実際ベトナムでの鳥インフルエンザの死者の検死によって、それが起きたのでは無いかという指摘もされています(幼児のインフルエンザ感染で生じている「インフルエンザ脳炎・脳症」などでも、同様に疑われてれているようです)

念のために書き添えますが、サイトカインが大量に作り出されるのは、体内に大量のウイルスが存在するからです。ウイルスをおさえ込めなければ、ウイルス感染によって細胞が破壊される為、感染した人間は死亡する事になります。サイトカインストームというのは免疫システムが強すぎる為に生じるのでは無く、免疫システムが対応不可能なほどウイルス増殖能力が高い事を意味します。幼児のインフルエンザ脳症が、通常のインフルエンザ感染で生じている事を考えてみてください。それは、「強すぎる免疫システム」が引き起こすのでは無く、免疫システムが対応できない量のウイルスが体内に存在する為に生じるのです。

免疫機能が追いつかない程ウィルスの増殖が激しい時、限界を超えた免疫の働きによって死亡してしまうことがある。それがサイトカイン・ストーム。

新しい技術

インフルエンザ・ワクチンは皮下接種ワクチンで、血液中に多くの抗体作り出しますが、インフルエンザ・ウイルスが感染・増殖する鼻粘膜や気道ではほとんど抗体が作り出されないそうです。それがワクチン接種の効果が低い原因だとされています。これを補うために「点鼻薬」方式のワクチンの開発が試みられています。最近の記事で出ている「遺伝子組み替えウイルス」によるワクチンは、「点鼻薬」として投与される事が予定されています。

紹介している記事がこれ。

この記事では、ピッツバーグ大学のAndrea・Gambotto氏らが、風邪をひきおこすありふれたウイルスである「adenovirus(アデノウィルス)」に遺伝子操作を加え、「H5N1」型のインフルエンザ・ウイルスが持つ「haemagglutinin(ヘマグルチニン)」の遺伝子を持たせ、それを培養して「H5N1」型ウイルスに対応するワクチンを作り出すのに成功した事が伝えられています。マウスと鶏では100%感染が防げたそうです。

またこのワクチンは、これまでのインフルエンザ・ワクチンとは異なり、「T細胞」を刺激したそうです。これは、インフルエンザ・ウイルスの変異に身体の免疫システムが対応出来るようになり、一生分の免疫が一度のワクチン接種によって獲得される他の病気と同様に、インフルエンザの予防接種が一生に一度ですむ様になるかもしれない、という事を示唆します。(素晴らしい)。

http://www.mypress.jp/v2_writers/beep/story/?story_id=1318813

さらにこれ。

実は、治療法として即効性が期待できる、「抗体医薬品」といわれるものが有ります。「人間の抗体」を作り出すように遺伝子操作した動物(マウスや牛)によって、病原体に対抗する為の「抗体」を作り出し、それを注射するというものです。体内に病原体と戦うための兵隊(抗体)を一気に投入する事になるので、確実に有効だと考えられています。ですが、これは現在はまだ研究段階で、実用化されるのは先になります。今すぐに使えるものでは無いですし、生産方法から考えても、世界中の人間に大量に投与できるとは考えられません。自分の身体で「抗体」を作れるようにするのが、やはり確実でしょう。

緊急の場合頼りになりそうだ。

最後の言葉

人が持っている情報量は、いろいろです。誰の意見を聞くのも自由ですが、誰がどんな情報に基づいて何を言っているのかを判断し、あなたの命を守るのはあなた自身です。私の言葉を裏付けるのは、私が収集した情報でしか有りませんが、貴方はWeb上の信頼性の高い情報源で、それらを全て検証できます。ですからこれを読んでも納得できないなら、自分で情報を探してみてください。ちなみに鳥インフルエンザは現在進行中の病気ですので、特に英文の医学・科学誌の最新情報が有益です。

あなた自身が納得出来る正確な知識を持ち、それに基づく防御行動をとって下さい。

岡田上鍼灸

こちらは鍼灸院の方が書いているサイトです。
ゲルマニウムなんかに肯定的で信用する気にはなりませんが、インフルエンザに関する記述は参考になりそうです。もしかするとかかりつけの町医者がこういう認識だったりするかもしれません。

小児でのタミフルの副作用として、うわ言を言う等の他に、タミフルは鎮静剤に似た中枢抑制作用があるので、思春期までの若い人に異常行動を起こさせる危険もあります。
 主な副作用は腹痛、下痢、吐き気で、量が多いと、ふらつく様なめまい感があります。肺炎の他、意識障害などの精神症状が現れることもあります。妊婦、授乳中の婦人、1才未満の小児での安全性は確かめられていません。
 主に尿中に排泄されるため、腎臓の悪い人では急性腎不全をおこしたり、過敏な人では血小板減少などが起こることがあります。
 インフルエンザで39度以上になれば、タミフルよりもリレンザが適切です。インフルエンザ脳炎を防ぐには、タミフルは有効な薬ですが、タミフルによる脳刺激作用が副作用としてあるので、高熱のときは、タミフルを使用せず、リレンザという吸入薬を使う方が適切です。リレンザを使用した場合は、興奮作用などの副作用なしに、完治することが多いようですが、リレンザを使っている病院は少ないのが現状です。

高熱の時にはリレンザが適切ってどうしてなんだろう。

 ウイルス性脳炎で死んだ子供の脊髄液をPCR法という最も精密な検査方法で調べても、インフルエンザウイルスはほとんどありません。子供が脳炎で死亡するのは、サイトカインによるショック反応です。ウイルスが爆発的に増えた時に、それに伴ってサイトカインが爆発的に増え、自己免疫によるアレルギーで痙攣を起こして死んでいます。
 老人がインフルエンザで死亡するのは間質性肺炎で、この場合の間質性肺炎は、サイトカインが関係した自己免疫による肺炎です。
 人間の体は体温を上げることでウイルスの増殖を抑えようとします。この時に、解熱剤で無理に熱を下げると、人間の体はサイトカインを急激に増加させてウイルスの増殖を抑えようとします。ですから、高熱の時に解熱剤を処方すると、サイトカインの急増によるショックで人間を殺してしまうこともあります。

PCRのくだりはウィキペディアの記述とも一致しますね。ウィルス性急性脳症は髄液検査に出ない場合が多い。

髄膜炎脳炎の鑑別のため、また原因究明のため、髄液検査が行われることが多い。しかし、ウイルス性急性脳症では、多くの場合髄液所見は正常であり、髄液からウイルスは分離されない。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%82%B9%E6%80%A7%E6%80%A5%E6%80%A7%E8%84%B3%E7%97%87#.E6.A4.9C.E6.9F.BB

たとえば、2004年冬から流行したインフルエンザでは、ワクチンは、ハズレでした。
 日本のインフルエンザワクチンのほとんどは香港型のシドニー株です。シドニー株は古い型で日本人はほとんど抗体を持っています。
 ヨーロッパや日本で徐々に流行しつつあるのはソ連株です。現代のワクチンはシドニー株と北京株の二つです。
 血清を調べると、日本人はシドニー株の抗体を持っている人がほとんどで、北京株の抗体を持っている人はほとんど居ません。ですから、シドニー株のワクチンの予防接種はあまり意味がありません。
 ワクチンの注射をしても、インフルエンザに感染する人が多いのには理由があるのです。

これはどうだろう。シドニー株に対しては一生続く抗体を持っていると?
予防接種はWHOの予測に従ってやるのではないのだろうか?

 学童への集団予防接種は、統計的に社会全体への流行の阻止にならないので中止されています。強い副作用を起こす学童がいて、その後の長い人生へのリスクを考えると、強制的な接種は望ましくないのです。
 ワクチンには鶏卵を使いますから、卵アレルギーの人に、ワクチンはダメです。
 ワクチンの接種直後は免疫を学習する必要から、対外的な免疫力は一時的に低下し疲れやすくなっています。そのため、カゼなどに感染しやすくなります。ですから、予防接種のために病院へ行って(特に効果に疑問のある2回目の接種時に)、風邪をうつされる可能性もあります。

卵アレルギーはヤバイな。しかしただの風邪を警戒してインフルエンザになる方がリスク大だろう。

内科開業医のお勉強日記:インフルエンザ

こちらは内科開業医。

海外の反応が。

製薬会社のパンフレット制作意図ととは違うと思いますが・・・

タミフルというのは発熱に特異的に効果
・咳嗽、鼻汁に関しては効果が少ない

というのが、タミフルの臨床効果として示されるのでしょう。
最近、物知り風に、タミフルはせいぜい熱を1日下げる程度であると、医者も言うようになっているようです。こういう方たちは、それ以外の効果、入院必要性、死亡率などへの影響の効果を自らが調べずに、のべているのです。・・・バカ丸出し


一番大事なtamifluの効果としての、死亡率改善を示すデータがあるのか?
最近、実はそれを支持するデータが出てきているのです。(参考)

害ばかり取り沙汰されるけど、そういうデータもあると。

European Medicines Agency (EMEA) も日本と同様、タミフルのインフルエンザへの予防を限定して認可している。その理由は、インフルエンザ関連入院、気管支炎、肺炎、抗生剤使用関連を減少する効果が期待されるということである。
・・・抗生剤使用制限ということも、タミフル使用の理由に成っているわけで、わたしはインフルエンザの患者さんに抗生剤使用をするのは主客逆転ではないかと思っております。

あれれ、抗生剤効くのか?作用の仕方が違って適用が広いようなものなのかな?

製薬会社は営業を是とするわけで、確かにエグい、資料を配付しますが、薬というのは人類の財産でもあるわけで、有害性を忌避した上で、うまく利用して人類に効果が有れば良いわけで、最初から否定するための論陣をはるというのは異常で、人類の財産を失うことにもつながります。

うんうん。

個人の要求だけに従って、安易に患者への迎合することばかりを考えるな、科学的信念と職業的誇りを持って診療にはげもうではないか!

患者を満足させる為の安易なタミフル処方は反対というわけで。

米国ではこの影響に(結果的に!)忠実にワクチン接種適応を広げてきたのである。日本は逆であって、学童期から始めたのが効果を疑われる事例となり、反ワクチン運動家にうまくしてやられた経緯に繋がるのではないかと思っている(もっとも後述するように学童集団ワクチンは集団的な感染防御手段になっていたという事実もあるが・・・)。

日本は効果が薄い方から始めちゃったのが良くないってわけか。

インフルエンザ脳症への注目→医師が迅速キットを多用→タミフル多用というのはFDAの分析らしいです。これが日本のインフルエンザ診療の特異性です。

・ワクチン接種を悪とする団体
インフルエンザ脳症の報告と解熱鎮痛剤の関係を熱心に主張する団体
タミフル脳症を主張する団体
これがすべて同じ団体ですから、彼らにより良きにしろ悪きにしろ日本のインフルエンザ治療は多大な影響を受けて、結果的に世界的に奇異なインフルエンザ治療の国となたわけです。

おいおい、ワクチンがダメで解熱剤がダメでタミフルもダメかい。

鳥インフルエンザほどではないにしても、通常のインフルエンザでもこの高サイトカイン状態はありえるわけで・・・インフルエンザに起因する高サイトカイン状態は原理的にもうつ状態悪化と結びつく可能性がある。

ここでもサイトカイン。

タミフルは世界的に使用されると・・・相当急速に耐性が進行する可能性がある。
リレンザは扱いにくさから使われてないだけかもしれないが、両者対応しておく必要性がある。
第一、吸入と言うことをのぞけば、予防としてはリレンザの方が優れていると思う。
このへんが、厚労省が もうひとつ馬鹿なところなのである。

なるほど。選択肢は多い方が良いですねぇ。