10月も半ば

まだ「奴等」に遭遇する。
いきなり耳元を飛ばれた時には少々肝を冷やしたが、狭い壁際を飛んだのがヤツの愚かさだ。速やかに目視確認、ほぼ同時に攻撃。わずかに外れた。しかし回避した方向には壁が待っている。方向転換によって速度を失うその隙を狙い叩き潰す。
下降すれば位置エネルギーを速度に変換し逃れる事が可能だったかもしれない。だがヤツは上昇し、次の瞬間に死んだ。そう、確かに殺した。動かないことを確認し、ゆっくりと回収する。
ほどなくまた別の「奴等」が現れるが、先の接触でその存在を予期している上、地の利を得ているこちらに不安はない。恐れを知らず目の前を横切ったそれを速やかに叩く。手応えは有った。だが見失った。どこだ・・・
遥か下方にそいつはいた。既に飛ぶことも出来ず運命は決している。迷うこと無く止めを刺し、回収する。

蚊の妖精学 — faireal.net
フェアリィの空は今日も以下略