タモ神さま

なんかひでーことになってますねぇもう袋叩きで。
一応こういう人もいますが。

田母神空将は、歴史認識について、現在の主流の考えを改めなければならないと考えていらっしゃることは確かですが、決して上記のような愚かな人ではありません。
今回の論文発表は、更迭されることを含め、意図的な確信犯であると思います。

わざと発表した、てのはあるかも。

また田母神空将は、軽率な人でもありません。
彼は高射出身です。パイロットが主流の航空自衛隊にあって、軽率な言動をする他特技の者はすぐに潰されます。その中で、空幕長まで登りつめた訳です。

一部報道では報じられていますが、自衛隊員が部外に論文などを発表する場合には、許可が必要です。決裁者は正確に記憶していませんが、各幕僚長だったように思います。田母神空将がこの規則の存在を忘れていたハズはなく、空幕長としての立場では、防衛大臣に伺いを立てる必要があることを認識していなかったとは到底思えないのです。
今回の論文発表は無許可だったと報じられていますが、浜田防衛大臣は承知しながら聞いていなかったことにしたように思えてならないのです。

田母神空将としては、もう十分に自衛隊で働いたとお考えなのでしょう。
そして、最後の仕事として、歴史認識自衛隊の法制面での問題に一石を投じようと考えたのではないでしょうか。
おそらく、第2の栗栖になろうと思ったに違いありません。
(栗栖統合幕僚会議議長は、「超法規発言」で首になっておられます)

軍ヲタさん達は「栗栖と比べるなんて無理」「こんなのがトップだなんて恐ろしい」って反応なんですけどね。

田母神空幕長の論文問題については、第一報を聞いた時に「この人、最近も"そんなの関係ねぇ"発言で問題を起こしていたし、二度連続して問題を起こしたらもう処分されるだろうな」と思っていたらその日の内に更迭処分が決まる非常に迅速な対応で、どうしてそこまで速かったのか驚きましたが、論文内容を読んで開いた口が塞がらず・・・政治思想云々以前に論文としての体をなしていない幼稚な内容で、これなら政府の素早い決断も成るほど納得かな、と。

碌に主張の根拠も示さず、参考文献の引用も明記せず、書かれている事は正しい箇所よりも間違っている箇所のほうが遥かに多く、陰謀論だらけで見るに耐えません。年表や人名などの単純ミスも数多く、資料を読まずにウロ覚えで書いてチェックもしていない様子が見て取れます。これ、全然真面目に書いてない文章ですよ。腐っても幕僚ならCS(指揮幕僚課程)で論文の書き方くらいは理解している筈なのに、こんな片手間に書いた駄文で優勝賞金300万円・・・出来レースですね、この賞自体が。

田母神空幕長が処分された理由は、自分の役職の立場を弁えずにシビリアンコントロールを逸脱した結果によるものですが、そもそも指揮官としての適正が無かったんじゃないかと。どうしてこんな人が昇進できたのでしょうね・・・

まるでダメじゃん。そんなものが英訳されて世界に発信ですかそうですか。
官僚の人もお怒りです。

最高幹部の歴史知識がこの程度とは自衛隊の恥でしかなく、そもそもここまで昇進させたことが間違いなのでしょうけれど、更迭は必然といいますか、更迭させなければ政府の信認に関わる大問題となっていたことでしょう。

ところで色々突っ込んでますが、

そもそも論としては、ハルノートの手前の段階で日米関係に決定的な亀裂をもたらしたのは仏印進駐、とりわけ南部仏印進駐です(仏印進駐後に屑鉄・石油は対日輸出禁止)。どうせ与太を飛ばすなら、仏印に進駐しても対米関係には深刻な影響は与えないなどと考えていた当時の軍部・外務省こそがゾルゲ経由でコミンテルンに動かされていた、ぐらいは言ってもらわないと。

やっべ、陰謀論に片足突っ込んでたぞ漏れ。(ホワイトがアカで云々)

根拠薄弱な陰謀論に飛びつく人間が武装組織のトップに近いところにいた、というのは「自衛隊幹部の歴史認識」とか「文民統制」とかとはまた別の意味で由々しき問題と言わざるを得ません。財務次官が「金融危機ユダヤ資本の陰謀」と信じてたり、厚生労働省幹部が「エイズは細菌兵器」と信じてたりするようなもんですから。いいかげん、陰謀論疑似科学に甘い顔を見せるのはやめなければ。

怖すぎるぞソレ。

トンデモ論文に賞をやるのはどこの馬鹿かと思ったら、安倍珍のAPAグループで審査委員長が渡辺昇一という「カルト」でしたか。マジレスしてすみませんでした。

あちゃー。

掲載した雑誌がでるそうで、ヲチ対象にしようかと思っていたが、雑誌の傾向もおそらく先行雑誌(産経新聞系列のアレ)とかぶるだろうから価値はねえかな。同じ話を何度も読むのも退屈ってのもあるけど。例えば「しかし私たちは多くのアジア諸国大東亜戦争を肯定的に評価していることを認識しておく必要がある。」これなんて、「正論」や「SAPIO」、「WiLL」あたりじゃしょっちゅう見かけるネタなので全く新味がない。新味がないにもかかわらず受賞したということはひとえに氏の肩書きだと私は思う。

それにしてもこういう場合の「多くのアジア」っていったいどことどこなんだ?中国・韓国はもとより、シンガポール(華僑大粛清やっておきながら肯定してもらえるなんて思ってないよね?)、インドネシア、フィリピン、インドも否定的な見解であったと思うのだが、そうなると彼らがいう「多くのアジア」は台湾だけとなるが、その台湾だって軍属等の扱いについては腹に一物あるわけで、あくまでも外交的パワーバランスによって「日本」に対して肯定的な見方をしているだけで、「大東亜戦争」については必ずしも肯定的であるわけではない。この人は「今の日本」を肯定することと「過去の日本」を肯定することの区別もつかないのだろうか。(付け加えるのならば捕虜虐待や慰安婦問題で、イギリスとオランダ、オーストラリアからは当然のごとく肯定なんかされてない。麻生炭鉱で捕虜や朝鮮人被差別部落民を労働に従事させていた現総理についてもその例外ではない)

コメント欄で「不特定アジア」って書いた人がいたw
今の日本と過去の日本を区別したくない人はいっぱいいるなぁ。

ムタグチを筆頭にした戦前のバカ軍人どもは、「どこに出しても恥ずかしくない戦後教育の恩恵をたっぷり享受したアプレゲールな男」たちと言ってもよく、戦後生まれの軍人であるタモガミは、そうした戦前の軍人と同じような行動をしているということですにゃ。

つまり

何にも変わってにゃーわけだ。

なんてこった。一度骨抜きにした反動かなぁ。
あと処分については弁護士先生方が疑問投げてますね。

例えば田母神氏が痴漢で捕まったとして、定年間近なら、「女の尻を触って何が悪いか」と凄んでいると、防衛省では懲戒免職にならずに退職金もらえてウマーということか。

そんな官庁、他にあるのか?

無いと言い切れない気がしてきた。

 田母神氏を定年退職扱いにしたことについては「辞職意思もなく、処分手続きに協力する見込みもなかった。懲戒免職は審査に時間がかかり、手続きが長引く間に定年が来る」と説明した。6千万円程度とみられる田母神氏の退職金については「制度上、定年退職なので、支払われることになると思う」と述べた。

 なるほど。
 定年間際なら何でも言えるというのは裁判官と似ているみたいですね。
 裁判官でここまで派手なことを言った人は記憶にありませんが。

 再発防止を考えるなら、関係者を処分したって仕方がないと思いますけどね。

やっぱわざとやったんかなー。
最後っ屁とかイメージ悪くするだけだろうに困った人だ。