ちゃんと乳酸菌とってるー?

今週だなぁ。金・土深夜か。
ところで水銀灯といえばなぜか乳酸菌ですよ。
前々からずっと「乳酸菌って本当に効くのか?」と思ってたんでぐぐってみました。

製剤技術や新しい乳酸菌株の開発によって、生きたままの菌を腸に到達させることが可能になったが、最近の研究では、生きて腸に届いた乳酸菌は、腸内に住み着き増殖することはなく、加熱死菌体も疾病予防効果などを有することが報告されている。 また、メチニコフの自家中毒説こそ大部分否定されたものの、腸内細菌叢が生体において重要な役割を担っているということには変わりがなく、大腸に至っては、そもそも腸内細菌の活動による発酵産物である酪酸などの短鎖脂肪酸を主たるエネルギー源として活動している。そのため、下痢など一部の消化器症状の改善を目的とした乳酸菌製剤の利用が行われている。またプロバイオティクス・プレバイオティクスが、花粉症に代表されるアレルギー体質の改善に有効であるという報告もあり、その検証も進められている。

別に生きてなくてもいいみたいです。酸が効くって感じ。ちゃんとした健康食品ですねぇ。

他にも色々

ここは今ひとつ。牛乳で骨が弱くなると書いてるが、根拠をはっきり示さない。こういうのもあるということで。

ブルガリアヨーグルトの由来
  • メチニコフのヨーグルト不老長寿説

メチニコフは食細胞説で1908年ノーベル賞を受賞したロシア系の生物学者です。1904年パスツール研究所の副所長に就任し「人間の老化は腸内の有害菌による腐敗産物が原因で、ヨーグルト飲んで有害菌を減らすことが長寿を保つ秘訣だ。」という説を発表しました。その後メチニコフが提唱したヨーグルトの中のブルガリア菌Lactobacillus bulgaricusが人間の腸内には住みつけないことがわかり一時彼の学説は忘れ去られていました。しかし腸内菌叢由来の乳酸桿菌Lactobacillus acidophilus で作成したヨーグルトが考案されて、ヨーロッパで実用化されています。日本などでは分類同定されたビフィズス菌を使った発酵乳が普及しています。

ブルガリアヨーグルトの効果

Lactobacillus bulgaricus ブルガリア国の長寿で有名な地方から届いたLB81株を使っています。長寿の秘訣はブルガリア菌は人間の腸内には住みつけないことがわかっているので、生きた乳酸菌だけを考えては効果を説明できません。乳酸は胃酸の分泌を軽減し腸蠕動運動を刺激し、腸内腐敗防止に役立ちます。乳酸の一部は牛乳中のカルシウムと化合して乳酸カルシウムとなって吸収しやすくなります。蛋白質の一部はペプトンやペプチドまで分解されるので吸収しやすくなりましす。死菌から遊離された菌体成分が吸収されて免疫機能を刺激して感染や癌にたいする抵抗力を高めることが期待されます。
Streptococcus thelmophilus これは球菌です。学生実習では下記の
Lactobacillus と比較して桿菌と球菌の両方の形態を観察するとよいでしょう。

つまり乳酸菌そのものではなく産生物の乳酸が良いわけですね。

ヨーグルト以外にも腸の為にできること
  • 健康管理の立場から腸の老化予防を具体的に考えます。
    1. 運動をする:運動は腸の運動機能を維持することにつながり、いかなる薬よりも優れています。寝たきり高齢者は、蠕動運動が鈍くなり弛緩性便秘になりやすい。腹筋が衰弱すると、いきむことができず直腸性便秘になります。
    2. 食物繊維を摂る:実験的に精白米と玄米の差だけで、腸内細菌叢に変化を及ぼすことが認められています。炭水化物が豊富だとビフィズス菌や乳酸菌が増加します。オリゴ糖は大腸まで到達して分解されるので虫歯の原因にならない点でも優れて推奨されます。蛋白質を多く摂るとクロストリディウム属が増え、アンモニア、アミン類、インドール類、フェノール類など有害物質が作られます。脂肪を多く摂るとバクテロイデス(グラム陰性桿菌)が増殖する傾向があります。
    3. 発酵乳を取る:便臭が強くなるのはウエルシュ菌などの腐敗菌が増えていることが原因です。ビフィズス菌や乳酸菌を含んだ発酵乳を取ることにより、腸内細菌叢が変化して糞便性状を改善できます。

http://www.nyusankin.or.jp/health/9.html

● プロバイオティクスに求められるもの
(1) もともと宿主の常在微生物であること
(2) 胃液や胆汁などの消化管上部バリアに耐えて腸内に届くこと
(3) 消化管下部で増殖可能なこと
(4) 便性改善、腸管内菌叢のバランス改善及び腸管内腐敗物質の低下などの有効効果を発現すること
(5) 抗菌性物質の産生や病原細菌の抑制作用を有していること
(6) 食品でも医薬品としても安全性が高いこと
(7) 摂取・飲用方法が容易であること
(8) 生産する上で扱いやすく、価格・費用が安価であること

http://www.nyusankin.or.jp/health/19.html